2025年4月19日(土) : 「せっかくのマイホーム、共有名義でいいんですよね?」と思った方へ
- (2025年4月19日(土) 午前11時12分28秒 更新)
「せっかくのマイホーム、共有名義でいいんですよね?」と思った方へ
実は、住宅ローンが通りにくくなることもあるんです。
マイホームを購入する際、「せっかくだし、夫婦で共有名義にしておこう」とお考えになる方は少なくありません。
気持ちはとても自然なものです。おふたりで一緒に購入した家ですし、出資割合を反映して名義を分けておくというのも一理あります。
ですが、ちょっと待ってください。
実は、「共有名義」にすることで、住宅ローンの審査が難しくなるケースがあるということ、ご存じでしょうか?
なぜ、共有名義が審査に不利になるのか?
金融機関が住宅ローンを貸すとき、最も重視しているのは「返済が確実に行われるかどうか」です。
たとえばご夫婦で共有名義にした場合、それぞれの返済能力や信用情報を個別に確認し、場合によっては**「連帯債務者」「連帯保証人」などの手続きが必要**になります。
つまり、一人で借りるよりも審査が複雑になり、通りにくくなる可能性があるということなんです。
離婚時のリスク:金融機関が恐れるのは「回収困難」
さらに、将来的に離婚などの事情が起きた場合、問題はより複雑になります。
たとえば、夫婦のどちらかが家に住み続けることになっても、名義が共有のままだと、もう一方が住宅ローンの支払い義務を放棄できません。
離婚後に関係が悪化してしまえば、連絡も取れなくなり、返済が滞ったり、差し押さえもできない状況になるリスクもあるのです。
金融機関としては、こうしたトラブルに巻き込まれることを非常に嫌がります。
そのため、最初から「共有にするなら貸しません」と判断されてしまうことも…。
他にもこんなデメリットが…
将来の売却時に揉めるリスク
片方が「売りたい」と思っても、もう一方が同意しなければ売れません。
資産としての流動性が下がるという点も、金融機関は見ています。贈与税のリスク
たとえば、実際には夫が全額出資したのに、名義を夫婦半分にした場合、出資していない方への“贈与”とみなされ、贈与税が発生するケースもあります。
じゃあ、どうすればいいの?
もし夫婦で購入される場合でも、名義やローンの借り方については慎重に検討する必要があります。
名義はどちらか一方にし、もう一方の出資分は**「借用書」などで明文化**する
住宅ローン控除を最大限に活かすために、どちらが借りるかも含めて税理士や専門家に相談する
こうした準備をしておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます。
まとめ:家は「買うとき」よりも「買ったあと」が長い
マイホーム購入は人生の大きな節目ですが、「買うときの気持ち」だけで判断してしまうと、将来大きな問題になることも。
共有名義にはそれなりのメリットもありますが、それ以上にリスクも大きい選択肢であることは、知っておいて損はありません。
気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
おしゃべりするだけでも、悩みがスッキリする場合もありますよ~(^O^)